資本金ってなに?

 

会社の設立時に必要となるのが資本金です。

この記事では資本金ってなに?っていう素朴な疑問に簡単にお答えしていきたいと思います。

 

1.資本金とは

ネットの説明だと

その会社の株主が事業を円滑に進められるように出資した金額(株式の総金額)のこと。

と記載されています。多分資本金の定義なので、穴がないような説明をするとこうなるうんでしょうね。

もっと簡単に言うと 創業時の元手となるお金のことを資本金といいます。

 

2.「起業は1円から可能」はうそ。

最近は最低資本金制度が廃止され、1円からでも起業は可能となりました。可能というのは会社の登記は可能ということです。つまり、会社自体は1円から作れるということ。 でも、元手が1円では何も買えないし支払もできませんよね? オフィスを借りるもんなら賃料が必要ですし、自宅兼オフィスでも光熱費はかかります。元手が1円ではこういった諸経費も払えないですよね。

だから現実的に1円で企業するなんて不可能なんです。

「1円から起業できる」と聞くと知識がないとじゃあ資本金って一体何に使われるの?という疑問を持ってしまい、余計に難しくしている気がしています。

 

3.トヨタの資本金

トヨタの資本金はいくらか知っていますか?

トヨタのWEBサイトでも公開されていますが、6,354億円とあります。

資本金は創業時の元手となるお金といいましたが、創業者の豊田 喜一郎(とよだ きいちろう)さんは最初からこんな大金をもっていたのでしょうか?

 

4.会社の資本金

そんなことはありません(多分)。

創業当時からそんな大金を所持しているなんて考えにくいですよね。

資本金は創業してからも「増資」されることで増やすことができるのです。

トヨタのWEBサイトには「6,354億円(2016年3月末現在)」と日付がありますように、増資によって増やした結果「6,354億円」まで増えたということです。

※ちなみにトヨタのWEBサイトには資本金増資の遷移も公開されています。一目見てみてください。

 

5.増資の方法

資本金を増やすことを「増資」といいます。

最近の日曜TVドラマ「下町ロケット」でも佃製作所が窮地に陥った会社に「出資」するという場面がありました。「出資」された会社は資本金が増えることになります。

 

増資の方法は3つあります。

①公募増資

 株式を新しく発行して、投資家たちに株を買ってもらうように勧誘すること

②株主割当増資
 新しく発行した株を既存の株主にだけ買ってもらうように勧誘すること

③第三者割当増資
 新株を発行する会社の親会社や取引先など、関連する「第三者」に対して買ってもらうこと

 

佃製作所が行った「出資」は③にあたります。

①~③の説明は出資された側からの説明なので、佃製作所が自ら進んで出資した場面を想像するとあまりピンとこないかもしれませんが、された側からの目線で考えるようにしてください。

 

出資を受けた会社は株式を発行して出資者は株主となります。出資先の業績が良いと出資者は配当金などの恩恵を受けることができますが、出資は融資と違って返済義務がありませんので、業績が悪いと最悪多額の損失になることもあるので出資先は慎重に選ぶ必要があります。

実際、佃製作所もかなり迷っていたのはこういうことだからです。

 

6.最後に

簿記と資本金を結び付けて終わりたいと思います。

会社創業時、手持ちのお金500万を会社の資本金とした場合、資本金の仕訳は

現金 500万円/資本金 500万円

となります。

 

また貸借対照表では純資産の部に計上されます。

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資本金の概要はこんな感じです。簿記3級レベルならあまり取り上げられることはないでしょうが、知っていて損はないので、頭の片隅においておいてもらえれると幸いです!